一ヶ月以上あいちゃった・・・orz
ニルヴァーナ=涅槃。
一切の悩みや束縛から脱した、円満・安楽の境地。
貴方を愛して初めて知る、静寂に包まれた新しい世界。
そんな思いを込めて。
『22~23話の間には絶対放送できなかった何かがあるはずだ!』
という話が友達と大変盛り上がりました。
ニルヴァーナの夜明け
これほど長い間ヴェーダから切り離されたことはいまだかつて無くて。
加えてこれから展開されるだろう激しい戦闘のこととか、地球に降りていった刹那・Fセイエイのことだとか。
とにかくそんな色々なものがごちゃまぜになって、胸がざわついてしょうがなかった。
そう告げたら、ロックオンは朗らかに笑った後『俺もだよ』などと言って私を抱きしめた。
「おれも不安だよ」
あなたでも不安になるのかと。
そう思ったら自然と腕は私を抱きしめる身体に回った。
重なる唇。
与えられたのは、息が出来なくなるほどの激しいキスだった。
少しづつ暴かれ、温度を上げてゆく身体をどうしたらいいか分からない。
緩慢に身体を辿る指が。
耳元でさざめく声が。
与えられるすべての動作が、甘い痺れを引き起こす。
押し寄せる快楽の波に流されて私の口からは意味のない音が零れるばかり。
何か言いたいことがあったはずなのに、キスをされて首筋を吸われたあたりから意識は飛んだ。
ただロックオンがひたすら名前を呼ぶものだから、私も必死で彼の手を握っていたことだけは覚えていた。
目覚めたとき、まだロックオンは隣で眠っていた。
少しだけ背を丸めて、遠慮がちにティエリアの髪を指に絡めて眠る姿が、なんとも子供っぽい。
そっと、大きな胸の中に滑り込む。
無理に曲げた身体が痛んだが、そんなことよりも隣にいたい衝動が勝った。
眠る仕草こそ子供のようだが、その表情はとても子供のそれではない。
右目が今は隠されて見えないとはいえ、端々に疲れの色が浮いて見える。
無理もない。
あんな大怪我をして、片目を失って、本来ならば絶対安静の身なのだ。
それなのに彼は無茶ばかりして。
そう。
不安だったのだ。
ヴェーダから切り離されたことよりも、これからの戦闘や刹那・F・セイエイのことよりも。
あなたのことが。
耳が痛くなる程の静寂が部屋を支配した。
まるでここだけ世界から切り取られてしまったようだ。
しかし不思議と心地よい。
温く溶け出す体温と微かにきこえる息の音を聞きながら、目を閉じた。
決して忘れることはないだろう。
この静けさを。
この暖かさを。
そしてこの胸の痛みさえ。
まどろみに落ちながら、そんなことばかりを考えていた。
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